自己破産した元社長のブログ

自己破産について個人的なメモを残します。自己破産しようとしている会社経営者の助けになれば良いかなと思います。

【自己破産の準備その6】Xデー前にやるべきこと

Xデーが決まったら、やるべきことがいくつかあります。

基本的に必要書類(破産申立についての同意書や委任状)は、依頼をする弁護士から指示があるので、それに従えば良いです。ここでは、事前に知っておいた方が良い補足内容を説明したいと思います。

■2ケ月分の家計簿

個人の自己破産において、2ケ月分の家計簿の提出を求められます。

所定の雛形があるので、それに金額を記入するのですが、記入する上で恐らくかなり困ると思います。何故なら、覚えていないから。

だから、自己破産をするなら、個人で支払ったものはレシートを残しておくなり、メモしておくなりした方が良いと思います。

ちなみに、家計簿の記入は、食費50,000円のように大雑把な記入で問題ありませんでした。

■解約できるものは解約する

Xデーの時点で未払いのある相手、また、Xデー以降に請求書が届く相手が債権者になります。

その債権者が多ければ多いほど面倒なことになり、また迷惑をかけることにもなるので、解約できるものは解約することをオススメします。

解約することにより、債権者にならないのであれば、解約するにこしたことはありません。

駐輪場とか新聞とか、仕事にあまり影響ないものを解約すると良いです。

※顧問弁護士や顧問税理士に対しては、破産する旨を伝え、債権者にならないような段階で、契約を解除してもらうのが得策です。

■一部の換価できる物は換金しておく

例えば、会社に湯沸かしポットがあるとしましょう。

自己破産をすれば、管財人がその湯沸かしポットを買取業者などに売却して換価します。

しかし、従業員がその湯沸かしポットを欲しいと言ったとしましょう。

この場合、従業員に適正な金額で売るのはOKです。適正な金額とは、2社の会社に見積もりを取り、その高い方の金額なら売ってもOKという意味。見積もり額が0円なら1円で売却します。

実務的には、ネットで買い取り額を検索して、その表示結果で売却すればOKでした。(そのページのキャプチャーを撮っておくと良い)

■個人の税金の支払いはしておく

Xデー前に、個人の税金(住民税など)の支払いはしても問題ありません。

むしろ、自己破産をしても税金は免責対象ではないので、支払いをしておいた方が良いです。

税金については、下記の偏頗弁済には当たらないので、滞納分があれば、真っ先に支払いましょう。

■クレジットカードのポイントは使っておく

法人個人問わず、クレジットカードのポイントが貯まっているはず。

自己破産をすると、クレジットカードは強制解約になり、それらのポイントは無効になります。

従って、Xデーより前にクレジットカードのポイントを使っておくのが良いでしょう。

ポイントで支払い額を減らしても構いませんが、ギフトカード等に交換しておくのが無難だと思います。

■偏頗弁済(へんぱべんさい)について

自己破産において、最大級のタブーと言えば、偏頗弁済。偏頗弁済に関しては、相談した各弁護士で見解が異なっており、今だにどこまでがセーフなのか分かりません。

ただ、Xデー前に最も気をつける内容が偏頗弁済だと思っています。

少なくとも、親からお金を100万円借りていて、Xデー直前に100万円返済することは偏頗弁済に当たります。

また、A社とB社に未払いがあり、A社のみに支払い、B社には支払わないというのも偏頗弁済に当たります。

但し、銀行口座から引き落とされてしまった場合は、不可抗力なので、偏頗弁済に当たりません。

 

※【自己破産の準備その6】に関しては、法律等が変わる恐れがあるので、弁護士に確認した方が良いと思います。